改めてバッハ無伴奏の難しさ。

今日は無伴奏な気分だった。
ヴァイオリンでバッハの無伴奏ヴァイオリンパルティータ第2番ニ短調BWV1004からサラバンド。
これ、いいッスね……

沁みるね。


ほとんど暗譜するくらいまでになった。
だからどうした、という話だが……暗譜で弾く場面が、とりあえず皆無。


楽器はあるけど楽譜はない、けど何か弾く……なんていう場面、日常生活であるワケないじゃないですか。
発表会に出るワケでもないし。


まっ、それはともかく。
無伴奏の後は、『新しいヴァイオリン教本』の第4巻から、巻末の音階練習。
これ、以前はただ面倒くさいだけで苦痛でしかなかったのだが。
先生について習っていたときも、その辺、ワタシの心を顔色等で読んだのか、あまりやらされなかった記憶がある。

しかし、今になってみると、これはこれで非常に有用ですね……
昨日も書いたけど、音楽的に歌わなくてもハイポジションに上がる感覚を左手指に覚えさせることができる。

これで左手指がハイポジションに慣れていれば、曲の中でハイポジションに上がるときも、苦もなく上がれる、という寸法。

なるほどなぁ……
世の人が考え出すことには、ちゃ~んとウラというか真意があって、意味がちゃんとあるモンなんですね。


……でも、面白くはないですけどね。
地味にやっておくのも、いいモノだけども。



すぐにヴィオラに持ち替え。
ヴィオラも無伴奏な気分。

バッハの無伴奏チェロ組曲第1番ト長調BWV1007の、プレリュードから弾き始める。

う~ん、若い頃とか、若い頃どころかついこないだまで、怖いもの知らずで、バッハの難しさなんて考えもしていなかった。

ただ、ええ曲やな~、と思って、その「ええ感じ」を味わうことに夢中で。
運命さえ、まだ知らない、いたいけな瞳、みたいな。

でも改めて、今になってみると、これってけっこう難しくね?
と思う。

まあその、構え方を変えたせいで、ボーイングの角度が微妙に変わってしまって、それで弾きにくくなった、ってのはあるんですよ。

でも、それだけじゃなく……


音楽的により良く、優れた演奏をしようとすると、途端に激烈に難しく感じられてくる。
何も考えずに、ただ弾くだけなら、第1番あたりはそれほど苦労することもなく弾けることは弾けるんです。

でも、なんだろうね……

不思議と、これで完成! と思えるような演奏が、できない。
なぜか、弾けば弾くほど、「もっと良く弾けるんじゃないか?」「もっと上手に弾けるんじゃないか?」「もっと感動的に弾けるんじゃないか?」……という、どこか満たされないような不満が残るような。

やり切った感が、ない。
達成感が、ないんですよ。

どこかしら、いつも必ず不完全、不完全燃焼、のような。


何なんだ……この、バッハの泥沼にはまる感触は?


プレリュードは、これまたほとんど暗譜してしまっている。
楽譜がなくても、最初から最後まで弾くことができるまでになった。
途中、あれ、次何だっけ……ってなることはあるけど、すぐに思い出して次に進んで、最後までは行ける、みたいな。
止まったり弾き直したりはありつつも、最後まで楽譜を見ずに到達することはできるくらいになった。

それだけ、繰り返し何度も弾いたということだ。
しかし、それくらいまで弾き込んでも、なお余裕で楽々と弾くことができない。

もっと、楽勝で余裕で弾き切ることができればいいんですけどねぇ……

弾いても弾いても、楽にならない。
いつまで経っても、弾くのはしんどいです。

次のアルマンドも、すげぇいい曲なんだけど、やっぱり弾くのはとてもしんどい。
余裕では弾けない。


いったい、何年にわたって弾き続けているのだろうか。
少なくとも20年を軽く超えている……


それでもなお、極めつくせないこのバッハの奥の深さというか、難しさというか。


プロのチェリストでも、一生かけて追及するだけの世界が、確かにそこには存在するわ。

ドイツの文豪、ゲーテが言っていたのだったと思ったけど。
学問というのは、知れば知るほど、学べば学ぶほど、どんどん深くなっていって、まるで、海に行って砂浜から波の中へ入り、深い方へ深い方へと進んでいくと、進めば進むほどにどんどん深くなっていってますます底が知れなくなっていく、というのに似ている、みたいなことを言っていた気がする。


バッハの無伴奏も、まさにそれだ。
最初は、第1番あたりは「あぁ~、これくらいなら、弾けるレベルだわぁ~楽勝、楽勝♪」なんて余裕こいてる。
これはまだ、海に行って波が打ち寄せる浅いところで遊んでいるレベル。

でも、もっといい演奏にしたいなぁ、もっと感動的に弾けるんじゃなかろうか? と、ふと思って、もっと奥へ進んで行こうとすると、海が砂浜から遠くなればなるほど急激に深くなるように、バッハの音楽は急激にその相貌を変え、すさまじく厳しく急峻な頂となってワタシたちの前に立ちはだかるのでありました。



バッハの無伴奏。
人前で余裕で楽々と弾ける日など、果たして来るのか……?
来るといいなぁ。


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ばっかバッハ

Author:ばっかバッハ
ヴァイオリンを習い始めたのは16歳くらい。
それから30年以上の歳月が流れ…今ではアラフィフ。
年齢とともに楽器を弾くのが辛くなってきたので、ゲームで遊ぶことも。

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