やっと「音楽」になってきた。

ふぅ~、休みの日は、やっぱりいっぱい弾けますね。
まずはヴァイオリン。

ちょっと、無伴奏パルティータ2番の4曲は、毎日毎日弾いているとさすがに飽きてきてしまって。
コレルリのラ・フォリアも無期限休業中だし。

なんだか、気分を変えて、明るい長調の曲を弾きたくなってくる。
なので、バッハ作曲の『オブリガートチェンバロとヴァイオリンのためのソナタ(全6曲)』の中から、第2番イ長調BWV1015を譜読みしてみた。

この曲、前にちょろっと譜読みしてみたときには、その良さがまったく理解できず、ひたすら退屈で意味不明な曲でしかなかった。


コーガン&リヒターのCDで聴いても、イマイチ良さが分からなかった。

しかし。

今になって改めて弾いてみると、なんだか、すっごく、いい。
これ、実はいい曲なんじゃね?
と、初めて思えた。

なんだか、のどかな田園風景な感じの、穏やかで平穏な、平和的な雰囲気に満ちていて。
そんな気分を満喫させてくれるような。

こないだまではですねー、楽譜を前にして、音を拾って、音を出しても、なかなか音楽にならなかった。
物理的な「音」は出してるんだけど、どうも、「音楽」にならない。
このBWV1015みたいな曲を、譜読みして楽譜通りの音を出してみても、クソつまらなくて。

何がいいんだか、まったく分からなかった。

しかし、ここ最近は違ってきて。
楽譜を前にして、譜読みして音を拾って、ヴァイオリンで音を出していくと、なんだか「音楽」になるようになってきた。
ちゃんと、その「歌」が見える。
音の並びが、何を意味しているのか、何を表現しているのか、どんな雰囲気を持っているのか……そういうのが、明確に分かるようになってきた。

いったい、何が違うのか?
本番を経た後だからなのか。


とにかく、音を一つ一つ拾っていくにつれ、「音楽」が見えてくるようになったのです。
これは、物凄い進歩です。

昔からの、レイトの悩みだったんですが。
楽譜を前にして、初めての曲で、知らない曲を譜読みしていく段階で。
音を一つ一つ、拾って譜読みはするんですが、どうも「音楽」にならない。
物理的な「音」を出しているだけで、「音楽」じゃない。

でも、何をどう頑張れば「音楽」になるのか、まったく分からない。
まだ、知ってる曲、聴いたことある曲なら、それのように真似すれば、それっぽくは弾ける。
でも知らない曲、初めての曲を譜読みして、「音楽」にまでする、というのは、全然できなかった。

先生について習っていた頃は、先生が弾いてくれる模範演奏を必死に真似するだけで、自分で楽譜を読んで解釈、なんて一切できていなかった。


……それが、最近になって、まったく知らない初めての曲を譜読みして、音を拾っていくだけで、なんだか「音楽」になるようになってきたんですね。

これ、実はすっっっっっごく、嬉しいことです。
長年の、積年の劣等感がよやく払拭された感じ?

レイト、っていうだけで、それだけで音楽に関しては劣等生ですからね。
小さい頃からやってた人にかなうハズがない。
技巧的な面だけじゃなく、こういう、初めての曲を譜読みして「音楽」にできるかどうか、っていう能力においても、著しく劣っているワケですよ、レイトは。

そこら辺が、ようやくクリアできてきた。
技巧的な面は、今さらどうあがいたって、これからパガニーニのカプリースだとか、ロマン派のコンチェルトだとかが、流麗に弾けるワケがない。

でもせめて、音楽的な面では、簡単な曲なら上手に弾ける、っていうレベルになりたいじゃないですか。


どうも、かなり近づいてきたようだ……
BWV1015は第4楽章まで一応、譜読みだけはしてみて、その後、ヴァイオリン名曲31選を取り出して。
『タイスの瞑想曲』を弾いてみる。

この曲、ずーっと昔に発表会で弾いた記憶がある。
あまりうまくは弾けてなかった。
そしてさらに、何年か前に弾いて、録音までしたハズ。

しかし、今になってみると、全然弾けねぇ~(T▽T)
ハイポジションが意外に激しく、かなり難しい。
こんな曲、どうやって弾いたんだ!?
っていうレベル。

もう、前に弾いたときの記憶は、完全に忘れ去っている模様。
しかし、改めてさらい直してみた……

テクニック的には難しいものの、音楽的には前よりもうまく歌える気がする。
もう少し修練が必要ですね。

そしてページをめくって。
ツィゴイネルワイゼンはさすがに無理すぎるので、チャールダッシュを譜読みしてみた。
この曲、テクニック的にはそれほど難しいワケではないのだけど、レイトのワタシにはかなりキツくて、前はとても弾けなかった。
最初の4番線でねっとり歌う部分の、激烈なハイポジションがまず難しい。
それに続いて、速い部分に入ってからの16分音符も、4の指(小指)の敏捷性が低すぎて、全然弾けなかった。


しかし、今は少し違った……
4番線でのハイポジションも、前よりも取りやすくなっている。
ハイポジション強化月間に取り組んだ成果だろうか……

そして速い部分の16分音符も、本番を経た後なせいか、3・4の指(薬指・小指)が前よりも押さえられるようになっている!
どうにか、譜読みはできるくらいに、なっているじゃないですか。
わあ、すごい。

しかも、弓を弾ませるスピッカート奏法っていうんですか。
これも、前よりもできるようになってるし。

これは、本腰入れて、この曲を真面目に練習して、人前でいずれ弾くフラグか……


と思った矢先。
重音奏法はさほど難しくもなく、なんなく進むのだけれど。
その次に出てくる、いわゆる技巧的フラジオレット(フラジョレット)っていうんですか。

ピョー、ピョーピョ、ピョーピョーピョーピョー、ピョーピョーピョーピョーピョーーー
とかいう、アレです。


アレができない!
( ̄皿 ̄;)!!



う~ん、アレのために、毎日修練を重ねる必要があるかどうか……
ワタシのようなレイトにとって、ああいうテクニックって、正直あんまり必要ではないですからね。
それに、あの曲、そんなにすごく好き、ってワケでもないし。

だいたい、テクニック的には全然、難しくはないじゃないですか。
技巧的フラジオレットの部分以外には。

話は逸れますが、一応、プロとして看板背負ってるハズのヴァイオリニストが、演奏プログラムにこのチャールダッシュを載せているのを見ると、正直、「この人、インチキだな」と思います。

だって、チャールダッシュなんて、子どもが発表会で弾く曲じゃないですか。
それを、仮にもプロとして看板出してる人が、演奏曲目に堂々とそれを掲げてるなんで、恥ずかしくないのか、と。
完全に、観客を舐めてますよね、と。

どうせ観客は、この曲の簡単さなんて知らないし、知る由もない。
ヴァイオリンについて何も知らない人が聴けば、それなりになんだか難しげに聞こえて、派手で演奏効果が高い。
弾き損じする事故率も超絶低くて、安全。

完全に、聴衆を騙す気まんまん、っていうのが、それだけで丸わかり。

だから、演奏曲目にチャールダッシュを入れてくるヴァイオリニストは、100%インチキ野郎です。
観客を舐め切ってます。

騙されないように注意しましょう。
いや、チャールダッシュを弾いても、いいんですけどね、別に。
演奏として、すごくいいなら、それはそれでアリなんだけど、中にはこの、ちっともよくない演奏をする人がいる。

過剰なやり過ぎルバートで、あざとさ全開、みたいな。
そりゃ、プロなら楽譜通りに弾いたって、ダメなんだろうけど。
だったら、そんな曲選んでねぇで、もっとちゃんとした曲弾けよな。

安全運転しておいて、でもオリジナリティも出さなきゃって、頑張り過ぎて、変な気持ち悪いテンポの揺らし方されても、聴いてる方は不愉快でしかありません。
何も知らない人は、それでも「すごい、すごい!」って思うのかもしれないけど。

これが、しょせんは日本におけるクラシック音楽の浸透率の低さですよ。

聴衆のレベルが低いから、それに迎合して低レベルの演奏をする似非ヴァイオリニストも跋扈する。


しかし、そんな現状を少しでも改善すべく活動している、非営利の団体もいて。
100万人のクラシックライブという取り組みが行われている。
これは本物です。
チャールダッシュみたいな、本当は簡単なんだけど聴衆を楽に騙せて安全運転できる曲でお茶をにごすようなことはしません。
本当に、日本にクラシック音楽の良さを広めようとしている。
マジで敬服に値するよ、そのコンセプトには……

ワタシもさっそく、5,000円寄付しました(5,000円かよ)。


あれ、著しく、話が逸れました。


チャールダッシュが技巧的フラジオレットで見事に挫折した後は、ドヴォルザークのユーモレスク。
これ、ヴァイオリンヴァージョンだと二重音が出ていて、クソムズいのではあるが。

前は、二重音で超絶挫折して、無理だったのだけど。
何が違うのだろうか。

やはり、3・4の指(薬指・小指)が強化されたことが、大きいのかもしれない。
前はキッツくてとてもじゃないが無理だと思った二重音が、今日はそれほどでもなく感じられた。

これは、頑張る価値あるかな……
そしたら、ワタシの奥さんが、このユーモレスク大好きなんだってさ。
わぁ……これは頑張って弾くしかないかな。


あと何だっけ。
ランゲ作曲、『花の歌』ってのも31選に載っている。
この曲なんかもですね~、今まで弾いたことがなかった。
でも、今になって譜読みしてみると、楽譜を見て音を拾っていくだけで、なんだか音楽になっていくんですね。
あぁ~、こんな曲あったよな~、とか自分で思いつつ、なんだかすごく心に沁みるというか、胸に刺さるというか。

以前は、こんなことなかった。
こういう、歌メインの小品を譜読みしても、物理的な音を出しているだけで、ちっともよくなくて。
音楽にならなくて、自分の下手くそさにガッカリして終わり、っていうパターンだったワケです。

それが、ちょこっと譜読みするだけで、あぁ~、これこれ、この曲だぁ~、そう、ここの和声が沁みるんだよねっ! みたいに、自分で弾きながら酔えるというか。
ま、そう簡単な曲でもないんだけどね……


あと、とんでもなく久しぶりに、ゴセックのガボットを弾いてみたり。
この曲、とてつもなく昔に、発表会で弾いた記憶がある。
もちろん、どうやって弾いたかなんて、すっぱり忘れ去っている。
でも、あまりうまく弾けなかった、ということだけは覚えてるぜッ!!

それを、今になって改めて譜読み。
昔とは、全然違いますね。

そして、後半に出てくる超絶技巧。
何て言うんですか、スラースタッカート?
ダウンボウで、弓を弾ませながらタカタカタンッ! って弾くヤツ。
パガニーニの曲に良く出てくる。

あれが、今日はなんだか出来そうな予感がした。
前よりも、頑張ればどうにかなりそうな感じ?

これは、頑張っていずれ人前で弾くフラグか……


ん~、他にも何か弾いたような気もするが、忘れた。
ヴィオラに持ち替え。
やっぱり休日は、たくさん弾きたいだけ弾けますね!

ヴィオラはまず、ラフのカヴァティーナ。
いいよね、これ……
テーマは「安定した構え方」。
カヴァティーナでは、クリア。

続いてバッハの無伴奏チェロ組曲第1番ト長調。
プレリュードから、最後のジーグまで、全曲(6曲)すべて弾いてみた。
全楽章弾いても、安定した構え方は揺るがず、しかも肩当もズレていなかった。
やった!
つ、ついに、ヴィオラでも安定した構え方が身に付いたか!?

明日もできたら、そうとも言えるかもしれない。
でも全体的に、かなり今の構え方に馴染んできた感じがする。
ボーイングもずいぶんと安定してきたし、左手指も馴染んできた感じ?

かなり、自在に弾けるようになってきた。
やはり、人間、諦めないで毎日地道に取り組むことがとっても重要だ……

低音弦(3番線、4番線)での音の出し方については、実はヴァイオリンで人前で弾いた本番がすごく良かった。
なんか、本番で弾いた曲は、たまたま3番線、4番線の低音弦をよく使う曲だったんですね。
そのときにめっちゃ低音弦を響かせる奏法で弾いた。

それがヴィオラを弾くときに、非常に参考になるというか、そのまんま応用できるというか。
ヴィオラでも、ヴァイオリンで弾いたときのような感覚で弾くと、よ~く低音弦が響かせられるようになって。
すごく、いい感じ。

やっぱり、人前で弾く、というのは大事ですね。

無伴奏の後は、シューベルトのアルペジョーネソナタ。
第1楽章を通して譜読み。

うん、明らかに、前よりもうまくなってます。
あの、胸に切々と迫る主題。
別にそれを表現しようと頑張る必要もなく。
ただひたすら、楽器をよ~く響かせるだけで、あの哀切極まりない雰囲気が自動的に出てくる……

これですよね。
自分が、曲の雰囲気とかキャラクターを、出そうとして頑張る必要はないんです。
むしろ、自分が頑張っちゃうと、変にわざとらしくあざとくなっちゃって、曲の雰囲気をブチ壊します。

そうじゃない。
ただ自然に、楽器が響くのに任せて、楽譜に書いてある音符通りに、こちらは弾いていくだけ。
あとは、自分じゃなくて楽器が歌ってくれる。

これ重要です。
あくまで、歌うのは楽器のお仕事で。
自分は、それをサポートするだけです。

正直、演奏する際に、うまく弾けるかどうか、ってのは、楽器の力95%、自分の力5%、くらいに感じています。
楽器の力の方が、圧倒的に重要。
安楽器では、どんなに頑張ったっていい演奏なんて出来ません。
いい演奏が出来るかどうか、は、楽器がいいかどうか、にとてつもなく依存している。
これは別にワタシの個人的見解でもなんでもなくて。

何だったか忘れましたが、何かの本にもそう書いてあった。
それを読んだときには、そんなワケないだろう、弾く人の技量に左右される部分のが大きいんじゃないの? と思ったものだったが……
今になってみると、自分が浅はかでしたね。
本に書いてある方が正しかった。

ヴァイオリンとか弦楽器に関しては、演奏の良しあしを決するのは、95%は楽器ですね。
演奏者の技量等は5%。

そのくらい、楽器の良し悪しに左右される。

まあ、そりゃあね、超絶技巧を発揮するような曲の場合、いくら楽器が良くったって、ワタシなんかじゃ弾けやしませんから、楽器云々よりも演奏者の技量に依存するところが大きいですけども。

でも、音楽的な面に限って言えば、やっぱり楽器の良し悪しがすべてを決すると言っても過言ではない。
演奏者は、楽器のポテンシャルを最大限に、100%発揮できるかどうか、っていう技量が問われるだけです。
その技量がない人は人前に立てないし、技量がある人は人前に立てる。

その違いです。


あれ、何の話でしたっけ。
アルペジョーネの後は、ヴィオラ名曲31選の中から、サン=サーンスの『白鳥』、フォーレの『夢のあとに』『シチリアーノ』あたりを弾いて終了。
シチリアーノは、だいぶ馴染んできた。
かなり難しいけど、だんだんと自在に弾けてきた。
いいよね、あの枯れたような、憂愁を帯びたメロディー。

難しいけど、いい曲だ……



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ばっかバッハ

Author:ばっかバッハ
ヴァイオリンを習い始めたのは16歳くらい。
それから30年以上の歳月が流れ…今ではアラフィフ。
年齢とともに楽器を弾くのが辛くなってきたので、ゲームで遊ぶことも。

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